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【古典力学】古典力学05-流体力学の基礎

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$\def\rmd#1{\mathrm{d}{#1}}$
$\def\Braket#1{\langle{#1}\rangle}$
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古典力学05

流体力学

大学初年度の力学の講義で流体力学について聞かれる知識は超基礎的事項に限定されている。浮力の定義、流れの保存則、ベルヌーイの原理さえ理解しておけばよい。

浮力

流体の中では物体は軽くなる。これは物体に浮力と呼ばれる力がはたらくためである。浮力は水などの流体の中にある物体に、重力と逆の方向へ作用する力である。中学理科で学んだように、浮力の原因はアルキメデスの原理によって説明できる。ある物体が部分的にでも流体の中に使っているとき、以下の浮力が働く。
\begin{equation}
\bm{F}=\rho Vg~\bm{e}_{y}
\end{equation}
ここで、$\rho$はその物体が押しのけた流体の密度であり、$V$は押しのけた物体が占有している(流体に浸かっている部分の)体積である。

完全流体の流れ

圧縮せず、粘性が無く、流れが定常で渦なしの流体を完全流体と呼ぶ。より詳しく言えば、完全流体とは理想流体や非粘性流体ともいい、粘性が存在しないとみなせる流体のことをいう。粘性が存在しないということは、流体が運動していてもせん断応力が無視できるということを示す。これは力学の斜面の運動において床と物体の間の摩擦力を無視する理想化に似ている。任意の流管内の流れに対して、以下の流れの保存則が成り立つ。
\begin{equation}
\rho v_1A_1\Delta t=\rho v_2A_2\Delta t~~~\Longleftrightarrow~~~v_1A_1=v_2A_2
\end{equation}

ベルヌーイの原理

完全流体の流れについて、任意の流管に沿って、以下のベルヌーイの原理が成り立つ。
\begin{equation}
\dfrac{1}{2}v_1^2+gz_1+\dfrac{p_1}{\rho}=\dfrac{1}{2}v_2^2+gz_2+\dfrac{p_2}{\rho}~~~\Longleftrightarrow~~~\dfrac{1}{2}v^2+gz+\dfrac{p}{\rho}=\text{Const.}
\end{equation}
これは力学的エネルギー保存則の両辺に$\rho V$を掛けて確認することができる。

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