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【大学院入試対策】複素関数論の勉強法とオススメ参考書

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理工系の学生が勉強する科目の中で難関科目のひとつが量子力学です。
そして、そのときに必ず登場するのが、複素関数論です。

しかし、複素関数論は自分の手で計算を進めなければ中々きちんとした理解に到達することができません。
また、その計算も多くは高校から学部1年までで習った微分積分の計算がメインになるため、そこまでの基礎がしっかりと定着している必要があります。
なので、参考書を探すときはなるべく解説がきちんと書かれていて、テーマをしっかり網羅しているものが欲しいですよね。

そこで、今回は複素関数論の基礎をマスターするための分かりやすい参考書を紹介していきたいと思います!

ここでは皆さんが図書館や書店で簡単に手に取れる本をピックアップするため、和書に限定して紹介していきたいと思います。

複素関数論の基礎を理解したい人への5冊

複素関数論をサクッとマスターするならコレ!

馬場敬之、『複素関数』、マセマ、2022
【難易度:★☆☆☆☆ ボリューム:★☆☆☆☆ 網羅性:★★☆☆☆】

単位取得が危ういのでとにかく計算をサクッとマスターしたいという人にはこの本がオススメです。
発展的な問題は扱っていませんが、基礎的な話題を例題を交えて分かりやすく解説しています。
なお、マセマのシリーズはそれぞれの分野をマスターするために最低限必要な知識が分かりやすくまとめられているので、新しい分野を勉強する時の1冊にオススメです。

この本は数学科以外で複素関数論を使う学生に焦点を当てて書かれているので、電磁気学や流体力学などに使う前提で書かれていますし、各問題の途中計算もとても丁寧です。

複素関数論の基本を理解したいアナタにオススメ!

表実、『複素関数 (理工系の数学入門コース)』、岩波書店、2019
【難易度:★☆☆☆☆ ボリューム:★★☆☆☆ 網羅性:★★☆☆☆】

複素関数論をやさしい説明で理解したい人には、前述のマセマのほかにこの本もあります。
物理学者が書いた本で、物理でどのようにこの概念を使うのか?という説明が明確になされています。

著名な数学者による、超入門の教科書!

矢野健太郎、石原繁、『基礎解析学コース 複素解析』、1995、裳華房
【難易度:★☆☆☆☆ ボリューム:★☆☆☆☆ 網羅性:★★☆☆☆】

物理数学の入門コースとしては、この矢野先生たちの本もおすすめです。
矢野先生は数学者でありながら、非数学科の方たちのレベルに合わせて分かりやすい説明をした本をたくさん書かれています。

最近復刊された、コンパクトな教科書!

笠原 乾吉、『複素解析』、ちくま学芸文庫、2016
【難易度:★★☆☆☆ ボリューム:★★☆☆☆ 網羅性:★★★☆☆】

この本は数十年前に書かれた本を文庫で復刊したものになっています。
文庫本であることから、このページで紹介した他の本よりも安価なものになっていますので、手ごろな教科書を探している人にもおすすめです。

最近刊行された東京大学工学教程の一冊!

藤原 毅夫、『基礎系 数学 複素関数論』、丸善出版、2020
【難易度:★★★★☆ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★☆☆】

非数学科の理工系向けの本の中でやや発展的な本としては、この東京大学工学教程の本があげられます。
東京大学工学教程の本はどれも基本的なトピックから始まって発展的な内容まで扱っているので、基礎から発展までを1冊でおさえたいという人にピッタリです。

複素関数論の問題演習をしたい人への2冊

サクッと複素関数論の問題演習をしたいアナタにオススメ!

馬場敬之、『演習 複素関数』、マセマ、2019
【難易度:★☆☆☆☆ ボリューム:★★☆☆☆ 網羅性:★★★☆☆】

複素関数論の問題演習をサクッとこなしたい人にオススメなのがこの本です。
他のマセマシリーズ同様大変分かりやすいです。

物理数学の出題パターンを網羅した名著!

リュウエル・V. チャーチル他、中野実 訳、『複素関数入門』、数学書房、2007
【難易度:★★★☆☆ ボリューム:★★★★★ 網羅性:★★★★☆】

大学院入試や定期テストに向けてとにかく問題演習がしたいんだ!という人にはこちらの本をおススメします。
院試で出題される問題パターンはこれでほぼ尽きていると思います。
私は数検1級の対策にも利用しました。解説もとても丁寧で、学生への配慮が随所に散りばめられています。
1ページあたりに収録されている問題数が多いので見た目よりもかなりボリュームがあると思ってください。

複素関数論の問題演習をネットでしたい人のために!

ここまで読んでいただいた人の中には、「おすすめの参考書はわかったけれど、具体的にどういう問題が大学院入試・定期テストでよく出るの?」という疑問を持った人もいるかもしれません。
そんな人たちのために、てふてふ勉強法では、複素関数論の問題演習を解説した記事を書いています!
ここでは、非数学科の理工系の大学院入試で良く出題される計算問題にテーマを絞って解説を行っています。
以下のリンクから確認できるので、もっと演習問題を解いてみたいという人はぜひチェックしてみてください!

(準備中)

 

まとめ

さて、いかがだったでしょうか?
少しでもこの記事が皆さんの参考になることを願って筆をおきたいと思います。

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